朗読とお話の会 in 東京

カーサミーア

夏の山形に引き続き、「朗読とお話の会」を10月23日、成城学園の「カーサミーア」にて開催しました。

前日までの雨模様とは打って変わって、気持ちの良い秋晴れの中、午後3時からたくさんの参加者が集まってくださいました。

 

山形では「おしゃれの視線」と題して、生きるスタイルとしてのおしゃれについてお話し、朗読をしました。東京でもこのテーマでやってほしい、というリクエストをたくさんいただいたのですが、それは来年に譲るとして、今回のテーマは「わたしを苦しめるもの」。

なぜそんなネガティブなテーマを? とのご質問も多かったのですが、私自身が五十代半ばを迎えるにあたり、苦しみと正面から向き合い、それを越えていくことができたと感じていること、そして苦しみのなかにこそ救いがあるとも実感している、という理由で、ふだん見ないようにしがちな、忙しい都会暮らしの中で置き去りにされがちな「心の傷や痛み」に光を当てたいと考えました。

 

第一部はまど・みちおさんの詩「きこえてくる」を朗読してスタート。

大好きだったファッションが「わたしを苦しめるもの」でもあった、高校時代のある事件を描いた「ジェラシー」を「おしゃれの視線」の中から。

子ども時代のひとづきあいの苦しみを、小学生だった娘に重ね合わせて綴った「つまらない子」を「実りを待つ季節」の中から朗読しました。

第二部は「生まれ直す」というテーマにあわせ、まど・みちおさんの、やはり大好きな詩「どうしてそんなに」の朗読からスタート。

なぜ「生まれ直す」というテーマになったかと言うと、10月初旬に急性すい炎になり、急遽入院をしていたからです。

一週間の絶食、激しい痛みに耐えるなど、究極のデトックスともいえる入院は、新たな発想を与えてくれるものでした。

もういままでの価値観では生きられない混迷の現代。不安定を友としながらも、自分の本質を生きること、幸せと感じる時間をより多く持つには、といった話をしたいと思いました。

ナビゲーター役のセラピスト、上野七歩子さんも、ちょうどご結婚され、ご自身に大きな変化が起こったばかりというタイミング。

ふたりそれぞれの「生まれ直し」を熱心に聴いてくださった参加者のみなさんの熱いエネルギーに包まれました。

最後はこの日のために新境地で書き下ろしたエッセイ「石」を朗読。

その後、池松宏さんの新譜CDから、コントラバスによる美しい日本の歌曲を会場に流し、終演となりました。

 

 

今回は山形はじめ地方から参加してくださった方々も多く、本当にありがとうございました。

急性すい炎は、退院後の予後が大切と主治医からも提案され、悩んだ末、11月27日に予定していた第9回桃の庭を来年に延期することにいたしました。
楽しみにお待ちいただいていた皆さんに、ご迷惑をおかけすることになり、心から申し訳なく思っています。本当にごめんなさい。

2011年は「桃の庭」プロジェクトとして、本公演の「桃の庭」以外に、お客様をプライベートな心のバックヤードにお招きするトークショウ「裏庭」、桃フレンズによる森歩きとお話の会「森へ行く日」、スペシャルトークセッションなど、さまざまな企画を予定しています。

元気な姿で春にお会いできることを心から楽しみにしております。